第27話 縁台
もう、すっかり暗くなっている。
目の前には、一面、田んぼが広がっているが、闇に見えない。テーブルを、横に引き伸ばしたような台に、一人座っているココロ。
お盆を持った、かあにゃ少年が、家から出て来る。
「ココロねえさん、スイカ持って来たよ。」
「あぁ、ありがとう。大好物でしたね。」
「? ・ ・ 。 あっ、そうか。 未来から、来たんだっけ。」
「これ、縁台ですね。向こうで、見ましたよ。」
「向こうって、未来のこと?」
「ええ。 この前、片付けした時に、出て来ました。 まだ、使えます。」
「未来って、どうなってるのかな?」
「そうねぇ。色々変わります。 あぁ、そうそう。 もう少しすると、この下の田んぼも、みかん畑になるんですよ。 その後、お米は、三分の一しか作れなくなります。減反政策っていうんですけど。」
「ふーん。 スイカ、美味しいね。」
「ええ。 向こうでも、そうやって、タネをプップッて、出してましたよ。 この前、草刈したあとで、食べた時にね。」
「あっ、ほたるだ。たくさんいるね。」
「わぁー、きれいですね。 こっちでは、こんなにたくさんいるのに。」
「向こうは、いないの?」
「一匹も、いません。」
「へぇ、そうなのか ・ ・ ・ 。 じゃぁ、今のうちに、しっかり見ておかないとね。」
「ええ、そうねぇ。」
「 ・ ・ ・ 」
「 ・ ・ ・ 」
「ココロねえさん?」
「えぇ、なんですか?」
「ううん、なんでもない。
・ ・ ・ 。」
「 ・ ・ ・ 。」
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